暴風と神のみこころ

8/27:三位一体後第十二主日宣教「暴風と神のみこころ」使徒言行録27:13~26 

眞柄 光久 牧師

 

・今日の短い段落の中で、パウロは「元気をだしなさい」と2回も言っています。暴風雨の中で、しかも、明日をも知れぬ状態の中で、この言葉はどれほどの励みになったことでしょう。

・人生真っ暗闇の中で、「元気をだしなさい」と言ってくれる人がいたら、どんなに励まされ、心強いことでしょう。そこに光がさすとはそういうことを言うのではないでしょうか。

・パウロの場合は、何日も食事もできなく、船がどこに向かっているのかもわからない。へたをすると、難破して、みんな死んでしまうかもしれない。そういう中で、パウロだけが「元気を出しなさい」と言うことができた。神の導きがあったからこそです。

・人生、お先真っ暗で、死ぬしかもう方法がないと思い込んでいた人に、ふっと光がさすことがあります。パアッとさす光ではありません。ほんのちょっぴりの光。

・私はそれを「神のタッチ」と呼んでいます。「神のタッチ」は思いがけない時に、思いがけない方法で来ます。

・「死のうかと思っている」人と、今まで何人も会っています。「死ぬ」とは言いませんが、なんとなくわかります。

・パウロもそうでした。船に乗っている人たちは「死ぬ」とは言いませんでしたが、そうなるかもとは思っていたでしょう。

・私の友人の一人もそうでした。クリスマス前の寒い夜でした。「ラーメン食べに行こう」、そう誘いました。彼は、涙をこぼしながらラーメンを食べていました。食べ終わった後、いくつかの辻を曲がったところで彼はこう言いました。「やっぱり俺死ぬの、やめるわ。うまかったな、あのラーメン。」彼は今も生きています。イエスもパウロも今も私たちと共に生きています。

眞柄 光久 牧師

9/3:三位一体後第十三主日宣教「苦しみにあわれた主」ヘブライ人への手紙2:10~18

眞柄 光久 牧師