ダビデが伝える最後のことば

5/28:聖霊降臨祭宣教「ダビデが伝える最後のことば」 (サムエル記下 23:1~12)  

 眞柄光久 牧師

・今週のサムエル記は20章の14節から始まります。ダビデに盾突くエフライム山地出身の“ならず者”シェバは反ダビデを説き、イスラエルのすべての部族を巡り歩いて,最後にアベル・ベト・マアカにたどり着きます。

・この町、イスラエルでも、かなり北の町です。もうちょっと行けば異国のアラム・ダマスコ国になります。ガリラヤ湖から40~50キロ離れていて、ナフタリ族の割り当て地です。

・シェバよ、よくぞそこまで行ったかという感じです。

・エルサレムからだと直線で160キロ離れています。早歩きしても、山あり谷ありですから、最低3週間はかかったのではないでしょうか。

・そこでも、シェバはやはり、「ダビデのうちに、我々の受け取るべき分はない。エッサイの子のうちに、我々の受け継ぐべき分はない」と、ダビデへの反乱を煽ったにちがいありません。

・それなのに、その町の平和を愛する知恵のある無名の女性に首をちょん切られ、その首は城壁の上からヨアブの足元に投げ落とされます。この話で、ダビデの血なまぐさい一連の戦いは一旦終息します。サムエル記も重要なことはすべて述べられ、ここまでで終わりと考えてもいいです。

・21章から24章は付録のようなものです。

・ダビデが王であった時代に飢饉が襲ったことがあります。それは「サウルがギブオン人を殺さないという古い誓約があるにも関わらず、ギブオン人の血を流したせいである」と神は言い、ダビデはサウルが言ったことの責任までも取らされるのです。ギブオン人がサウルの一族の者から7人を渡せとダビデに要求し、ダビデは渡し、ギブオン人は彼らの首をはねる。

・その後、ダビデがペリシテ人を討ち負かした武勲が述べられ、ダビデは神に対する感謝を歌にして献げる。そして、今日の「ダビデの最後の言葉」となり、若く、強かったダビデも徐々に老いを迎えていくのです。

眞柄光久 牧師

6/4:三位一体主日宣教「奪われた者の悲しみ」 (哀歌 1:1~11)

眞柄光久 牧師