アブサロムの悲惨な最期

5/14:復活後第五主日宣教「アブサロムの悲惨な最期」 (サムエル記下 18:1~15)

眞柄光久 牧師

応答賛美 新生495「主よ み手もて」

・子供に裏切られた父親の気持ちってどんなんだろうと考える。長男はすでに3男に殺されていて、その3男が今回は父親に反逆する。

・3男が長男を殺したのは、同じ母からの妹を異母兄の長男に犯され、父親であるダビデが、正しく裁くことをせず、放っておいたがために、3男は妹のために、その復讐を行ったのである。どう考えても、放っておいたダビデに非がある。

・ダビデ家の崩壊の始まりは、数年前にさかのぼる。ある日、ダビデは戦いに出かけず、王宮に留まっていた時に、家来の妻が水浴びをしているのを見かけ、その美しさに惑わされ、王宮に引き入れ、寝屋を共にし、はらませてしまう。

・それだけでなく、彼女の夫を戦闘の最も激しい戦線に送り、戦死させてしまう。いくら王様でも、そこまでしちゃいけないでしょと思い、ダビデの王としての資質を疑ってしまう。

・当然のごとく、主は怒り、預言者ナタンを通して「私はあなたの家の中から、あなたに災いを起こす」と宣言された。その一つが、この3男アブサロムの謀反である。

・詩篇の3編に「賛歌。ダビデの詩。ダビデが息子アブサロムから逃げた」とある。この3編の2節では「私の苦しみのなんと多いことでしょう」とダビデは詩う。しかし、その苦しみの少なくとも一つはあんた自身が引き起こしたんだからねと、同情はしない。ダビデは息子や娘の気持ちを思いやることのできない自分本位の父親であったことは間違いない。3,000年前に生きた父親の心の内のことである。

眞柄光久牧師

5/21:昇天後主日宣教「権威を無視する高慢な者」 (サムエル記下 20:1~13)

 眞柄光久 牧師