10/12:三位一体後第十七主日宣教「善にはさとく、悪にはうとく」
ローマの信徒への手紙16:17~27 眞柄光久 牧師
応答賛美15番「人の目には見えねども」
・今日の段落はローマの信徒への手紙の最後の段落です。16節で「キリストのすべての教会があなたがたによろしくと言っています(協会共同訳)」となっているので、これで、終わりかなと思うのですが、終わらず再び続きます。
・ローマの教会には、信徒たちに違う教えや、分裂やつかづきを引き起こす者たちがいたようです。そういう人たちに警戒しなさいとパウロは警告します。
・そして、23節の終わりで「・・・よろしくと言っています」と書き、ここでまた、この手紙は終わりかなと思うと、また、25節では「神への賛美」と続くのです。
・このような書き方は、パウロの手紙にはよくあることで、これがパウロの真正の手紙であることを証明しています。
・近代に入って、学問的に最も進歩したのが聖書学と医学であると言われています。特に聖書学は、コンピューターの驚異的な発展によって、いままで不明であったことがかなりのところまでわかるようになってきました。
・2年前の2023年に発行された岩波書店版新約聖書(改訂新版)と、2018年に出版された協会共同訳と比較しても、たった5年しか違わないのに、岩波版では、かなりの点がより深く、違った訳になっています。
・岩波訳で一番驚かされるのは、パウロの書簡が真贋順になっていることです。
・ロマ書はパウロの書簡の部類の一番最後に置かれています。正真正銘パウロが書いたのに間違いがないと言われてきた“テサロニケ人への第一の手紙”は、パウロの書簡の一番先に置かれています。
・コロサイやエフェソなど、本当にパウロによって書かれたものかどうかが疑わしいものは、“パウロの名による書簡”にひとくくりにして置かれています。コンピューターの発展は、聖書の書物の順番にも影響を及ぼすものなのですね。
眞柄 光久 牧師
10/19:三位一体後第十八主日宣教「神の統治を証言する指名者の人生」
ゼカリヤ書6:1~157 眞柄光久 牧師