安息日のイエス

9/8 宣教「安息日のイエス」(マタイ12:1-14)概要から

応答賛美 新生464「主が来られて 呼んでおられる」

「安息日」の起源は創造物語にまで遡り、「この日に神はすべての創造の仕事を離れ、安息なさったので、第七の日を神は祝福し、聖別された」(創世記2:3)とあります。また、律法としては、十戒の中に「安息日を心に留め、これを聖別せよ。・・・七日目は、あなたの神、主の安息であるから」(出エジプト20:8-10)と記し、更にその適応範囲は「あなたも、息子も、娘も、男女の奴隷も、家畜も、あなたの門の中に寄留する人々も」(同20:10)と記します。即ち、社会構造的弱者に休息を与えることが配慮されていたと理解できるのです。ところがイエスの時代、安息日は「弱者救済」より「厳守すべき日」として人の行動を逐一制限する「重荷」と化していました。このような本末転倒の宗教事情に対して、主イエスは当時の常識を覆し、律法「主義」からの解放、即ち、自由と喜びを取り戻す日として示されたのです。「安息日に麦の穂を摘むことは労働」とか、「病気を治すのは安息日を外すべき」との消極的な主張に対し、主イエスは敢えて彼らの常識に抗って行動し、神と人とに仕える「憐れみの日」、「善を行う日」として取り戻して下さったのです。  牧師 金子 敬