~8/26宣教「積極的な愛と平和」(マタイ5:38-48)概要から~
応答讃美歌 新生534 「主にある父祖らの」
「目には目、歯には歯」とは出エジプト記21:24に記される掟ですが、これは、“同害刑罰法”と称されるもので、不当な仕返しを防ぐことを目的としたものです。しかし、やがて仕返し許容の言葉として受け取られ、「打たれたら、打ちかえせ」と偏向してしまったのです。これに対して主イエスは「だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けてやりなさい」(マタイ5:39)と、全くの無抵抗、否、打たれるに任せよ、とまで言われたのです。更に、当時、ローマの兵士たちの求めに逆らえず、1ミリオン(約1.48㎞)運ぶように強いられた時には、喜んで2ミリオン運んであげなさい、と勧めるのです(同41節)。最初の1ミリオンはローマ占領下にあるユダヤ人の義務ですが、次の1ミリオンは自発的な善意に基づくものであり、平和を作り出す行為になるのです。更に主イエスは「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(同44節)とまで言われます。「愛する」「祈る」は敵を作りません。イエスが主張する「積極的平和主義」は権利義務の領域ではなく、相手の存在を無条件に喜ぶところにあると言えるのです。 牧師 金子 敬
9/2 宣教「聞いて行う者」 聖書:マタイ7:24-29 金子 敬 牧師